逢田梨香子の新曲が衝撃的だった件

こんにちは。ここ最近逢田梨香子さんへの感情を失い、周りの人間に「お前は何のオタクなの?」と言われるようになったにしょうです。

 

この度私は逢田梨香子さんの1st Single 「for…」を一足早く手に入れ、この記事を書き始めた30分前くらいに初めて新曲の「コントラスト」という曲を聴いたのですが、この曲があまりに衝撃的な曲だったので勢いでブログを書き始めました。

本当なら明日提出のレポートをやるつもりだったんですが…もうなるようになれ。

 

今から書くことは完全に新曲のネタバレなので、見たくない人は聞いてから読んでください。そして「コントラスト」をまだ聞いてない人はこの記事を読んでから一度聞いてみてくれたら飛んで喜びます。

(↓↓↓本編)

 



 

 

 

 

 

 

 

 

 まずは「コントラスト」という曲がどんな曲なのか、というとバラードに分類されるようなスローナンバーです。オタク的に見れば「高まり曲」ではないのは確かなので、bpmが高くない曲は曲じゃない!とかいうような人には向いてないです。そういう人は声優現場よりも地下ドル現場とかの方が向いてる。多分。

 

 バラード曲なんていくらでもこの業界には有るわけで、僕も色んな声優さんのバラード曲は聞いてますが、この曲はとにかくその世界観が異質。例えば1番サビの歌詞はこんな感じ。

暗闇を嘲笑う雪の白さが 

この心の中に染み込んでくる

傷ついた羽にさえ降り積もるのなら 

やがて空は届かない場所になるでしょう

  僕はこの歌詞を聴いて完全に思考がストップしました。だってこれ、曲のサビですよ?普通なら曲が一番盛り上がるところですよ?なのに、この曲は超悲観的な歌詞でサビが終わります。意味が分からん。どうして。

 こういう世界観の曲って他のジャンルでは全然ありうると思うけれども、仮にも「声優アーティスト」の曲でアニソンにカテゴライズされる曲では、「コントラスト」みたいに最後まで悲観的な曲ってなかなか無い、というか僕は聞いたことがなかったですね。だからこそ最初にこれを聴いたときは本当に驚いた。アニメコンテンツの曲って「前向きに頑張れ!」って曲が蔓延してるように感じるし、逢田梨香子さんの既存曲もほとんどそんな感じで正直新鮮さに欠けてた。後でも触れるけど悲観的に見える曲ってどこか最後は前向きに落ち着くところがあると思う。

 

 そんな変な曲だけれども、最初にこの曲を聴いたときに似てるかもなと思ったのが斉藤朱夏の「ヒーローになりたかった」です。

変わるためのベルトも 魔法のステッキも

いつの間にか効き目は悪くなってく

もしもすべて脱ぎ捨て向き合えたら

君は僕を見て笑うかなあ

僕の涙も拭ってくれるかな あ

 この曲も確かに悲観的な曲だけど、この曲の歌うところは「完璧なヒーローにはもうなれないけども『君』に認めてもらいたい」といったような最終的には前向きなニュアンスを含む曲だと思います。そもそも斉藤朱夏さんは

「君を照らしたい」

なんてことはない願い事が

今の僕のすべてさ

   (「リフレクライト」より

 という超前向きな明るさを持ち味にしているアーティストなので、今回の「コントラスト」の世界観とは全然違う。

 

 じゃあ、ということで僕が次に思い浮かんだのがReoNaさん。彼女の曲は世界観がものすごく独特で、「背中を押すアーティスト」ではなく「気持ちに寄り添う代弁者」という立ち位置で歌っている珍しい人。そんな彼女の代表的な歌としては「forget-me-not」という曲がありますが、

体は灰へ変わって

記憶は塵へと化して

歴史の一文字も満たさず終わるだけ

それでも彼方を目指す

それでも証を目指す

生きた理由を知りたくて 意味を残したくて

 といった具合に、暗い抑圧された感情がまず大前提として存在している曲が多いのが彼女の特徴です。基本的に最初から悲観的、それがReoNaさん。余談だけど、ReoNaさんの曲は精神がつらい時に聞くと本当に天の癒しに感じる。GGOで香蓮がReoNa(神崎エルザ)のファンだった理由がよく分かる。

 

 

 じゃあ逢田梨香子の「コントラスト」はどういう曲なのか、と言ったら前向きな感情が失われて悲観的になるその移り変わり、没落の過程を歌った曲なんじゃないでしょうか。曲が始まるまでは前向きに頑張っていたけれども、実際そんな上手く行くことは無いわけでどこかで挫折して悲観的になってしまう。こうした気持ちの移り変わりと、それに伴うやるせなさや無力感が例えば「沈む夕日」であったり「雪が心を冷やしていく」であったりといった表現に表れているかと思います。

 

 この「コントラスト」では一貫して悲観的かと言えばそんなことはなくて、周りから悲観の波が訪れるけれどもまだ心のどこかに前向きな感情が残っていて、その様子がタイトルの「コントラスト」って感じがしますね。最初から心の奥まで真っ暗だったら「コントラスト」は生まれません。逢田さんはそんな悲観的な感情と、内に秘める前向きな感情を複雑に絡めながら歌にのせて歌っています。

 

 それにしてもこの複雑な感情の表現が、「暗闇を嘲笑う雪の白さ」だったり「毒だと感じながらも口にしたリンゴの味」だったりとなんとも秀逸なんですが、それに加えて逢田梨香子さんの歌がやたらと心に響くのはきっと歌詞の力だけでなくアーティストとしての力量なんじゃないかと思いますね。逢田梨香子さんの「ORDINARY LOVE」でも、そこで歌われるのは『川柳少女』の七々子の抱く純愛と琴姉の抱く切ない片想い感情が混ざりあった二面性でした。どうしてかこの人は1つの曲に複雑な感情を乗せるのが上手いんだろうね?

 

 

 まあそんな感じで僕が「コントラスト」を聴いて感じたのは、逢田さんは「自分は無色透明なんだ」と言っていたけれども、ちゃんと逢田梨香子としての色があるじゃんってことです。今までは「ORDINARY LOVE」くらいしかそういう曲がなかったけれども、こんな調子で逢田梨香子の色がついた曲が増えていったら嬉しいですね。欲を言えばライブで盛り上がる曲が欲しいけど…。

 

 そんなこんなで逢田梨香子1st Single収録の「コントラスト」は僕にとって衝撃的な曲だったので、ここまで読んで少しでも気になったなという人は一回聞いてみて下さい。そしてあわよくば逢田梨香子の沼に一緒に浸かりましょう。

(↓↓↓ブログらしく紹介した曲のリンクを載せてみる)

 

 

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